水木しげるの漫画人気おすすめ15選｜戦争漫画や妖怪図鑑も

水木しげるは、代表作である『ゲゲゲの鬼太郎』を生み出した有名な漫画家です。また妖怪漫画の第一人者として活躍してきた漫画界の巨匠でもあります。妖怪漫画を描くだけでなく世界妖怪研究会の会長など務めるなど幅広く活躍。その功績が称えられて1991年に紫綬褒章も受章したのをご存知の方も多いでしょう。

しかし水木しげるの作品は『ゲゲゲの鬼太郎』だけだと思っていませんか？子どものころにアニメを見ていただけで、他の作品を知らない方も多いかもしれません。じつは水木しげるは自らの辛い戦争経験から戦争をテーマにした作品も多数執筆しています。

この記事では水木しげるの妖怪図鑑・漫画大全集・戦争漫画などの紹介・おすすめ作品などの情報を紹介していきます。ぜひ最後までご覧いただき、水木しげる作品への理解を深めてください。

今となっては妖怪漫画の第一人者として、日本に妖怪文化を根付かせた漫画界の神様のような存在である水木しげる。2016年に93歳で亡くなるまでの人生は、非常に独創的で生き方でさえもファンを魅了してきました。

また戦争を体験しており、九死に一生を得た経験をしたのち漫画などの執筆を開始。その独創的かつ過酷な人生を歩んできたからこそ多くの作品や名言も生み出してきた漫画家なのです。

水木しげるの代表漫画である『ゲゲゲの鬼太郎』の中にも『墓場鬼太郎』『鬼太郎とねずみ男』などさまざまな作品があり、どれを読んだらいいのか悩みますよね。そんなときは『漫画大全集』もしくは『妖怪図鑑』がおすすめです。

理由として『漫画大全集』は、水木しげるの作品が詰め込まれており、単行本より見やすくなっているからです。また『妖怪図鑑』は『ゲゲゲの鬼太郎』で描いた妖怪たちをカラーで分かりやすく解説しています。そのため、『妖怪図鑑』に関しては、子どもにもおすすめです。

この『墓場鬼太郎』は『ゲゲゲの鬼太郎』よりも先に書かれた作品で、ダークな雰囲気が楽しめる漫画となっています。いわゆる『ゲゲゲの鬼太郎』は子ども向けで『墓場鬼太郎』は大人向けなさ区品となっています。

たとえば『墓場鬼太郎』は、タバコを吸うシーンや金儲けに走ったりと不気味な内容が多いです。だからこそ、子ども向けの『ゲゲゲの鬼太郎』とは違った魅力が詰まっている作品なのです。

水木しげるの世界観が味わえるファンなら絶対に外せない作品です。なんといっても、ファンタジーな内容なのに物悲しく「死」がたくさん出てきます。

「死」は決して不思議でも何でもなく、当たり前にあるんだと実感します。それでいて物語はのんびりと平凡に進んでいく、まさに水木しげるの世界観が詰まった作品です。

『のんのんばあとオレ』は、水木しげるの少年時代を綴った漫画となっており、ほのぼので温かい気持ちになれます。この「のんのんばあ」は血縁の祖母ではありませんが、祖母同様の付き合いをしていた実在した人物です。

そして「のんのんばあ」と触れ合いのなかで、水木しげるがなぜ「水木しげる」となったのか、きっかけが分かる作品です。

『テレビくん』は、水木しげるが貸本漫画作家から少年誌の売れっ子作家になった出世作とも言われているSFファンタジーの作品です。なお、水木しげる漫画大全集では『テレビくん』含めて、1965年～1975年に幼年誌、少年誌に掲載した作品が収録されています。

特に漫画大全集『テレビくん』では、地球とは異なる環境に生きる宇宙生物をイメージした「SF妖画大集」も収録されており、水木しげるファンの方は必見です。

『サラリーマン死神』は絶版しており、世界怪奇シリーズでしか『サラリーマン死神』が読めません。なので、水木しげる全盛期の漫画短編集を読みたいのあれば、世界怪奇シリーズの『サラリーマン死神』がおすすめです。

さらに『サラリーマン死神』の他、1967年から1968年頃「ビッグコミック」に連載された作品が収録されており、本書でしか読めないものも多いです。最近ファンになった方は、ぜひ世界怪奇シリーズの『サラリーマン死神』も読んでみてください。

『総員玉砕せよ!』は、水木しげるの戦争体験漫画です。実際に戦争を体験して書いた漫画なので非常に奥が深く、圧倒的なリアリティがあります。

たとえば『総員玉砕せよ!』は一般の兵士の視点で描かれているため、戦争の過酷さ、そして極限の状態に陥ったときの人間の本性、いわゆる「悪」や「汚さ」がリアルに描かれています。戦争について、深く考えさせられる作品なので、ぜひ一度読んでみてください。

こちらもおすすめの戦争漫画で、実話とフィクションを交えて描かれている作品です。また、戦争の虚しさをコミカルに伝えられているため読みやすいです。

なお『敗走記』では、6つの中編が収録されています。特に収録されている『敗走記』では、自身の戦場での体験をもとに描いた作品なので、戦争に対する水木しげるの考え方が分かります。

『ああ玉砕』では『総員玉砕せよ!』の短編バージョンが収録されています。なので、物語や結末も長編とは異なりますが、どちらにせよ圧倒的なリアリティがあります。

なお、6つの作品が収録されている水木しげるの戦記選集となっています。どの作品も強いタッチのメッセージが込められているので、ぜひ読んでみてください。

最近だと妖怪の「アマビエ」が話題になりました。そういった、さまざまな妖怪を知りたいのであれば水木しげるの『妖怪図鑑』がおすすめです。

特におすすめなのが『決定版 日本妖怪大全』です。なんといっても、この1冊で水木しげるの妖怪が分かります。なお、挿絵と解説の構成なので、子どもでも読みやすいです。また、漫画を通して妖怪を知りたいのであれば『漫画大全集』の全巻セットもおすすめです。

『水木しげるロード』は、水木しげるの出身地でもある鳥取県西部にある境港（さかいみなと）市にあり、山陰地方屈指の観光スポットとなっています。

そのほかに水木しげる記念館もあるので存分に妖怪の世界を楽しめます。木しげる生誕100周年を記念して、さまざまなグッズも販売しているのでチェックしてみてください。

ここまでは妖怪や戦争漫画を中心に紹介をしましたが、水木しげるのエッセイもおすすめです。死の淵に立たされながら戦争を生き抜いてきたからこそ語れる「幸福」の考え方が分かりやすく書かれています。ここでは3作紹介しますので、ぜひ読んでみてください。

• 『ほんまにオレはアホやろか』：1978年にポプラ社より出版。幼少期・戦争体験・貧乏生活などを綴った自伝
• 『水木サンの幸福論』：2004年に日本経済新聞社より出版。2003年に日本経済新聞の「私の履歴書」で連載した文章をまとめたもの
• 『水木しげる 人生をいじくり回してはいけない』：2010年に日本図書センターより出版。この世の天国と地獄を綴った作品

誰もが知っている妖怪漫画『ゲゲゲの鬼太郎』から戦争体験漫画まで水木しげるのワールドが全開なので、ぜひこの記事を参考に漫画を読んでみてください。漫画やエッセイを読み進めていくうちに「水木しげる」をもっと知りたくなりますよ。

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